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黒 牛 放 牧 の 早 天 山

平成二十年四月二十七日。快晴。

 大川村役場の北方、朝谷の自然教育センターから朝谷川の東で西向きに広がる緩斜面で評判が高い土佐黒毛和牛(黒牛)を放牧している早天山(そうてんやま、一二〇九・八四㍍、三等三角点)を目指す。頂上近くまで牧道が走っているので、山頂直下まで車で行ける。ここからの眺望は清々しく素晴らしい。事前に大川村和牛生産組合に入山許可を貰う。



大 北 川 ア ゴ 林 道 か ら ( 西 か ら 見 る )


野 地 峰 か ら ( 北 か ら 見 る )

詳 細 登 山 地 図


この日、友人と二人で、八時二十五分に高知市を出発。高速道に入り、大豊ICから国道四三九号線を西に進む。土佐町田井の西から右折して早明浦ダムに架る大橋を渡り、さらに西に走ると、九時五十五分に大川村役場(六八・六㌔)。ここから直ぐ西で右折して朝谷川を遡り、十時三分にドッグレグして対岸の山に入り南下する。同十四分、牧道中ノ谷線入り口着(七六・二㌔、七八五㍍)。十時二十九分に第一のゲート、同三十二分に第二のゲート、同三十三分に第三のゲート、同四十分に第四のゲートに来たが、ここで駐車。ここまで八十・二㌔、二時間十五分を要したが、牧道への入り口等でもたついたので、実質二時間位であろうか。ここの標高は一〇二五㍍、この上に第五のゲート(一一四七㍍)があるが、そこまで車で行っては味気ないように思えたのである。




赤 矢 印 が 山 頂

ゲートには鍵が掛かっていないが、通過した後は元通りゲートを閉める。体格のよい黒牛十七頭までを数えた。ここは大川村和牛生産組合が経営しており、名高い「謝肉祭」も定番になっている。牛達はじっとこちらを見詰めるが、そのうちに敬遠気味にノコノコと離れていく。余り人が来ないので警戒しているように見える。牧道横にトサミズキが多く、丁度開花期である。




ここから牧草の生えた傾斜地を直登気味に進む。牛が歩いたせいか段差になっているので歩き易いが、傾斜は結構きつい。



赤 矢 印 が 山 頂


こんな処を牛達が牧草を食みながら歩くとは…見かけによらず身が軽いのか。有刺鉄線を張った尾根筋の北側に来た。ここから有刺鉄線に沿って右(南)に進む。



山 頂 西 の ア ン テ ナ 塔


ト サ ミ ズ キ

尾根の南端で一番高い所を有刺鉄線を潜って外(東)に一㍍出ると、そこに三角点がある。




半径三㍍位の広場になっており、標石は苔むしている。東西北方面に展望が開けて気持のよい眺めである。山頂から北方に連なる尾根道はかなり荒れてスズタケが茂っているが、密度と高さはそれほどでもないようだ。あちこちにトサミズキの群落がある。三角点の直ぐ東にツツジが咲いている。ここにいた間中、ウグイスが直近で盛んに鳴いていたが、「声は聞こえど姿は見せず」と云われるように薮から出てこない。



畜 舎


自 然 教 育 セ ン タ ー

十二時四十六分、下山開始。有刺鉄線に沿って南に下りアンテナのある建物を左に見ながら次第に西に下って行くと、畜舎があって牛がこちらを見ていた。直ぐに第五のゲートに来たが(一一四七㍍)ここまで車道が来ている。ここから山頂まで徒歩で十分位である。十三時十七分に駐車地着。三十一分を要したが、ぶらぶらと遊びながらだから、参考にはならない。



野 地 峰


東 光 森 山


三 滝 山


井 野 川 山

十三時二十四分、駐車地を発って、西に朝谷川を隔てた三滝山と井野川山の探索に向う。早天山から見るこれらの山は尋常では登れるように見えないので、突然その気になったのである。