平成二十三年六月十四日。曇り時々晴れ、午後から曇る。
いの町の南でバーガ森(一四五・二七㍍)という、奇妙な名前の山が気になっていたが、行ってみることにした。バーガはここの地名に由来する。山頂の三角点の所在は「いの町バアガ森東五八五二番」で、この「バアガ森」というのを「婆ガ森」と推測するのが常識的だろうか?なにかあるのではないかと期待していたが、意外なものを見ることになる。
詳 細 登 山 地 図 |
友人と二人で高知市を出発。国道三十三号線と並行して西に走る土佐電鉄伊野線の鳴谷電停から左折して南下すると山に入る。ここからさらに左折して東西に走る五〇〇㍍位の坂道にバーガ森への複数の登山口らしい所があった。下車して少し探索をしてみたが、いずれも県有地らしく、かなり荒れていたが道筋はあるように見えた。ここらの標高は二〇~六〇㍍で、ここから登ると標高差が一〇〇㍍位になるので敬遠してさらに高度をあげて行く。やがてトンネルに入り、これを抜け直ぐ左折して「伊野南墓地公園」に向うと、ここの駐車場に着いた。
ここからなんとしても登るつもりである。標高は一〇三㍍である。駐車場の直ぐ左に小さい車道があるので、これを徒歩で登って行くと、「五号配水槽」と書かれた複数のタンクを設置した行き止まりに来た。墓地公園への配水用だと思われる。ここまで車で行くことも可能である。
左にはいかにも登山道のようなものが見える。このようなときの勘はよく当るのである。
躊躇なくこれを進む。左に石垣が二箇所あって荒れているが、水田か畑跡か。
やがて植林の中へ入るが、そこを出るとなだらかで広い谷間のような処に来た。ここら辺りは広大で見事な孟宗竹の密集地で他の樹木は一本もない。地面もきれいで筍の栽培地のように見える。登山口から十分位の処である。この竹林は冒頭の写真でも明瞭に見える。
ここを通り過ぎると尾根にぶっつかるが、ここからいきなり余りはっきりしない道筋をさらに進んでいると、突然山頂である。登山口から十七分というあっ気なさである。三等三角点を中心として半径三㍍位のほぼ円形の広場になっている。展望は全くきかない。選点は明治三十五年、点名は「音竹」、南西下の集落名である。この三角点にはucodeの象嵌はなかった。
三角点の向うにさらに道筋が見えるので探ってみたが、北西の方に降っているようで、始めに探索した登山口に通じているのではないかと思った。
帰路は登山口まで十二分だった。これから春野町の三宝山に向う。