四国の山なみ保存計画第五弾
古典山岳文献 四国の山山 の中から 魚梁瀬 を紹介します
第一弾はコチラ
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四国の山山 ~ 魚梁瀬
魚梁瀬(やなせ)といえばスギ、スギといえば千本山、それほど千本山を中心とする魚梁瀬の森林、特にスギは有名である。
奈半利川の上流深く、年間三千㍉を超す降雨に育まれた、この魚梁瀬団地の森林は四国の森林、林業を知ろうとするものには、一度は見なければならない所とされている。
千本山保護林の東斜面。
植林のように見えるが、天然林
山脇哲臣氏撮影
魚梁瀬団地は、徳島県と境を接し、亀谷山、貧田丸、雁巻山、汗谷山、甚吉森、千本山、宝蔵山、稗巳屋山、綾木森、谷山、天狗森など千㍍を超す山岳が群立し、その間を縫って奈半利川上流の東川、中川、西川などが深い谷を造り、緑濃い針葉樹と渓側を彩るツツジが捨て難い趣をもっている。
しかし、ここも最近は電源地帯として注目され、すでに工事が始められている。
この工事が完成すれば、魚梁瀬の村落はもとより、森林と渓谷の一部は水に没し、そのときは新しい魚梁瀬が、観光地として浮かび上がってくるようになるであろう。
今まで魚梁瀬に入るルートは、奈半利から危険な森林軌道に揺られて、半日以上も費やして、やっと魚梁瀬に着くことができたが、この軌道も今はダム工事で通れなくなった。
その代わり、安田から馬路へ回る軌道便があり、また安芸から馬路へはバスが入っていて、高知を朝早く出発すれば、昼前には魚梁瀬に着くことができる。
営林署が魚梁瀬にあり、宿泊には事業所も利用させてもらえるが、東川、中川、西川沿いの道筋には、よいキャンプ・サイトも少なくない。
林は深く、水は豊かに美しく、雨季以外なら誠に快いキャンプの夢を結ぶことができる。
往年の森林軌道
日程その他を考慮に入れると、まず魚梁瀬地方でも代表的な処として、千本山と甚吉森を中心に計画することが望ましい。
魚梁瀬から軌道を西川沿いに遡ること二時間余り、この間はトロッコの便もあるが歩くことを勧めたい。
ここから千本山への登りコースは、保護林内を軽く一時間余り、また反対側の中川事業所からも、ゆっくり一時間余りで千本山に登ることができる。
俗に「鉢巻落し」といわれる美林は、誠に飽くことのない見事な林相を見せて迎えてくれる。
この千本山から、魚梁瀬地方の最高峰、県境の甚吉森(一四二三㍍)への縦走路はかなり荒れているが、不可能ではない。
また中川を登りつめて直登する道もある。
頂上は既にブナ帯で、南望すれば深い樹林の彼方に遠く太平洋を望み、北望すれば脚下に深く刻み込まれた那賀川流域の谷を隔てて、剣山連峰が見渡される。
殊に甚吉森北側の深い沢は、この頂上から見ただけで、是非入ってみたい意欲をかきたたせる。
とにかく、奈半利川、那賀川、伊尾木川、物部川上流の沢歩きは、興味深いものがあるのではないだろうか。
私はコースを替え、旅程を替え、季節を替えて三度魚梁瀬に入り、延べ十日余り歩いてみた。
誠に雨もよく降るところであり、その渓谷と森林の織りなす深さにおいて、登山者をも魅するところは決して少なくないであろうと思った。
(「四国山脈」より・昭和三十四年、山中 二男)
少しでも読みやすくと思い改行を追加しています
改行以外は何も手を加えていません
感想
森林軌道・トロッコ
今まで魚梁瀬に入るルートは、奈半利から危険な森林軌道に揺られて、半日以上も費やして、やっと魚梁瀬に着くことができたが、この軌道も今はダム工事で通れなくなった。
森林軌道に揺られてみたかったなぁ、、、
治水、発電としてダムは必要とは思うんですが、、、
寂しい部分もありますよね
ちなみに、、、
四万十川本流にはダムがありませんが支流にダムがあります
前職で泊まり込みで仕事をしていた時
ずっと四万十川の側で住んでいる方が
と、旅館で話たのが20年前
四万十川が綺麗じゃないとは言いませんが現実はそんなもんですよ
治水の為に必要だからダムが出来たんだとは思いますが
良い面だけではないです。。。
魚梁瀬から軌道を西川沿いに遡ること二時間余り、この間はトロッコの便もあるが歩くことを勧めたい。
トロッコ乗りてぇ!!
千本山、甚吉森
日程その他を考慮に入れると、まず魚梁瀬地方でも代表的な処として、千本山と甚吉森を中心に計画することが望ましい。
これは今もその通りだと思う!!
登山を始めてすぐに千本山の事は知って行ってみたいな、、、と思い
千本山~甚吉森~お化け杉 の周回を考えたんですが、、、
結構な時間がかかりそう
前泊、車中泊とか面倒臭いし、超早起きも嫌だし、、、
って事で、まだ行ったことがありません(^^;
健脚な方は日帰りでも千本山~甚吉森~お化け杉は問題ないと思います
ただ、自分は行った事がないので登山道の状況等はわかりません。。。
お化け杉に逢いに行きたい。。。
お化け杉だけに的を絞ると簡単に行けると思います
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