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四国の山なみ~古典山岳文献/大野ガ原

2023/12/15

 四国の山なみ保存計画十九弾


古典山岳文献 四国の山山 の中から 大野ヶ原 を紹介します



第一弾はコチラ

四国の山なみ~古典山岳文献/土佐の近代登山史 | Trekking from Kochi

四国の山なみ~古典山岳文献/土佐の近代登山史 | Trekking from Kochi

たまたま見つけた『四国の山なみ』ってサイトですが消えてしまう可能性があるので保存・紹介します

 ※四国の山なみシリーズは一部ダークモードに対応していない箇所があります。ライトモードでご覧ください。文字の色、背景色等を変更して元の雰囲気を壊したくないので。 

古典山岳文献

四国の山山 ~ 大野ガ原

四国唯一のカルスト地形、東の剣山の平家ガ駄馬に対する源氏ガ駄馬は広さ七〇〇㌶余り、最高点一四〇一㍍。

ブナの天然林とカラマツの人工林の色彩の移り変わりが春秋の季節を告げ、盛夏には伝説を秘めた小松ガ池のスイレンの花が咲き、冬は一面のササ原をおおう積雪に白一色となるところ、

――ここが南は高知県梼原村に接し、北は笠取山、大川嶺、雨霧山の山麓深く古い樹林をもつ小田深山につづく、大野ガ原高原である。


天狗高原から 山脇哲臣氏撮影


嘗ては陸軍の演習場ともなり、また今では開拓団の入植により、新しい高原の村ともなった大野ガ原を巡る登山コースは、最近は非常に拓けてきた。

愛媛県側は仁淀川の上流黒川沿いに古味まで、松山から小田町で、南豫から惣川まで、また高知県側は梼原村越知面四万川まで、高知県交通、国鉄、伊豫鉄、宇和島のバスが通い、それのみか、大野ガ原の中心まで車の入る道路ができてしまった。

こうなると登山というよりハイキング、保養に行くといった方がよいようでもあり、それだけに荒されぬ自然の美しさが廃れるのを嘆く人々も少なくないであろうが、また一方では自然と人間の醸し出す潤いを喜ぶ人もあるであろう。


高知県から入るとすれば、須崎から梼原を経て越知面または四万川まで、バスで四時間から四時間半、越知面から歩けば緩やかな登りを半日、ゆっくりしても一日いっぱいを使うことはない。

途中なだらかなスロープをトラバースして県境に出て、東から源氏ガ駄馬に着く。

このコースは五月頃が殊に美しいし、冬はスキーも楽しめそうである。


四万川からは源氏ガ駄馬の南の山肌をまじかに見ながら、やや登りは急だが半日のコースである。

国鉄バスで佐川から落出経由古味まで行き、これから右に道をとって一度小田深山の深い谷とツガの原生林を潜って、北側から源氏ガ駄馬の正面に出るコースもよく、左に道をとって渓流沿いに碁石ガ森方面を回ってゆく道もなかなか捨てがたい。

西から羅漢穴を経て登る道は、今は車道となっている。


開拓団が入り、学校が建ち、宿泊所もでき、日用品を売る店もあって、その点では大野ガ原は不自由しない。

ただキャンプにはよい水に乏しい憾みがある。

干天続きになると、小松ガ池の水が飲料になることもあるらしい。


大野ガ原をめぐる地域は、中々変化に富んでいる。

源氏ガ駄馬は緩やかな斜面で、ススキを交えたササ原であるが、嘗ての名残りを留めてブナの林が一カ所残り、この草原の中の残存林は遠く中津明神山からでも望まれる。

石灰岩地通有の美しい花は季節を分けて咲き、殊にススキの穂が出揃ったころ、遥かに石鎚山脈の眺望は素晴らしい。

駄馬の草原にも点々と石灰岩の岩骨が立っているが、南の高知県側には、ちょっとした岩場も造っている。


カルスト地形であるため、西の麓には羅漢穴と称する鐘乳洞があり、また大小のドリーネが多い。

小松ガ池はこのような地形の凹みの湿地性の場所にできた池で、ミズゴケが生じ、スイレンとジュンサイの群落が美しい。

この地域の本来の林相はブナ林であるが、このよい林は小田深山方面に広く発達し、一部は保護林となっている。

植林したカラマツも、この高原によくマッチして、情緒豊かなものにしている。


多くの伝説をもつこの高原も、最近急速に入ってきた人と文化のために、面目を新たにし、近い将来の変貌はなかなか予測できない。

しかし、ここの美しい自然には、山と高原を愛する人々には、いつまでも捨てることのできぬ愛着が残ることであろう。

(「四国山脈」より・昭和三十四年、山中 二男)



少しでも読みやすくと思い改行を追加しています

改行以外は何も手を加えていません




感想

天狗高原

セラピーロードもあり、結構な人気スポット?だと思うんですが

歩きに行った事がないんですよ(^^;

ドライブとか仕事では行った事ありますよ


仕事では高知側から行く時に渡る小さな橋を架けました

当時は最後の橋でしたが現在は最後から二番目になってるみたい


手伝いではなく初めて責任者(現場監督)で架けた橋


冬で、、、

暴風の日があり、、、

朝着くと現場事務所(プレハブ)がズレてる

それだけの暴風ですから、、、

杭を打ち番線等で固定していた仮設トイレなんか。。。

吹っ飛ぶわけですよ


糞尿が雪の上に飛び散るという大惨事


片付けが、、、

最悪の日でした。。。


そんな思い出深い天狗高原です



源氏ヶ駄場・平家ヶ駄場

四国唯一のカルスト地形、東の剣山の平家ガ駄馬に対する源氏ガ駄馬は広さ七〇〇㌶余り、最高点一四〇一㍍。


駄馬駄場の間違いかな???

駄馬って言うと下等な馬って意味になるから、、、

場所を指す言葉としては駄場(平らな土地)が正解だと思う


  • 源氏ガ駄場

『その昔、無数の白い石灰岩の姿を見た平家の残党が、白馬に乗った多勢の源氏が自分たちを取り囲んでいるものと見間違え、慌ててこの地から退却したそうです。

 それ以来この台地は「源氏ヶ駄場」と呼ばれるようになった』


  • 平家ガ駄場

『剣山山頂近くの 「平家の馬場」と呼ばれる草原では、 平氏の武者たちが源氏との戦いに備えて、馬乗りや、武術の稽古をしたといわれています。』



源氏ガ駄場は、現在も源氏ヶ駄場なんですが

平家ガ駄場は、現在平家ヶ駄場ではなく平家の馬場と呼ばれていますね



陸軍

陸軍の演習場ともなり、また今では開拓団の入植により、新しい高原の村ともなった大野ガ原を巡る登山コースは、最近は非常に拓けてきた。


こんな所で陸軍の演習やってたんだ

そりゃ道も出来るし開拓団も入ってくるわな



開拓

大野ガ原の中心まで車の入る道路ができてしまった。

こうなると登山というよりハイキング、保養に行くといった方がよいようでもあり、それだけに荒されぬ自然の美しさが廃れるのを嘆く人々も少なくないであろうが、また一方では自然と人間の醸し出す潤いを喜ぶ人もあるであろう。


結構な昔から観光地になってしまったんですね


現在、アウトドアブームもあり天狗高原はキャンプで大人気

ここは団地か?って数のテントの写真を見ました

自分なら絶対に嫌だ、、、

わざわざ人込みの中にキャンプしにいくとか、、、

セラピーロードは行ってみたいと思うんですが大野ヶ原は、、、

現在はドライブでいく所ですね(^^;



多くの伝説をもつこの高原も、最近急速に入ってきた人と文化のために、面目を新たにし、近い将来の変貌はなかなか予測できない。

しかし、ここの美しい自然には、山と高原を愛する人々には、いつまでも捨てることのできぬ愛着が残ることであろう。


どれだけの人が愛着があって、残っているかはわからないけど、、、

自分は仮設トイレ事件で忘れられない場所になってます!!

正確には大野ヶ原ではないけど(^^;




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