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四国の山なみ~古典山岳文献/天狗塚

2024/05/17
天狗塚

四国の山なみ保存計画第七弾


古典山岳文献 四国の山山 の中から 天狗塚 を紹介します


第一弾はコチラ

四国の山なみ~古典山岳文献/土佐の近代登山史 | Trekking from Kochi

四国の山なみ~古典山岳文献/土佐の近代登山史 | Trekking from Kochi

たまたま見つけた『四国の山なみ』ってサイトですが消えてしまう可能性があるので保存・紹介します

 ※四国の山なみシリーズは一部ダークモードに対応していない箇所があります。ライトモードでご覧ください。文字の色、背景色等を変更して元の雰囲気を壊したくないので。 

古典山岳文献

四国の山山 ~ 天狗塚

土阿国境の分水嶺にすばらしい高原地帯がある。

四国一の展望を誇る三嶺(一八九三・七㍍)と肩を並べる天狗塚(一八一三㍍)である。

天狗塚は、あまり知られていないようであるが、ピラミダルな山容は岳人の登行欲をそそるに十分である。

頂きに立てば、大木限界をはるか下に見て南に太平洋、北に黒々と横たわる祖谷山群、さらに天気のよい日には瀬戸内海から中国の山々まで望見できる。


中央尖った天狗塚、その左右稜線が躄峠。最も低い鞍部がオカメ岩

山脇哲臣氏撮影


剣山、石鎚山も指呼のうちにあり、脚下から絶えず霧が流れて、高山に登った満足感が胸を締めつけてくれるであろう。

下界では桜も葉桜となった四月中旬には、まだ谷間に残雪が白く光って、吹雪の日も時々あり、冬の名残りを惜しむ霧氷の美しさはとくに印象的である。

五月下旬になって、この尾根にもやっと忍び寄る春の足音を聞き、七合目付近一帯に色の鮮やかなツツジが美しく咲き誇り、目を見張らずにはいられない。

七月中旬になって、この高原一帯にコメツツジが白い可愛い花をつけ、全山雪が降ったように白いこともある。

下旬から八月にかけて、メタカラコウ、ナンゴククガイソウ、ヤマトリカブト、イブキトラノオ、シモツケソウやベニドウダンなど、数え切れない草花が登山者に微笑みかけてくれる。

八月も終りになれば、朝夕はかなり冷え込み、山山に何となく秋の気配を感じだす。

この付近の紅葉は十月二十日ごろが見頃で、十一月に初雪を見、一月から二月には質のよい雪も多く、所々でスキーが楽しめるが、荒天の時は一週間も二週間も吹雪が続くことも珍しくなく、山小屋がないので一般向ではない。


天狗塚へのコースは、祖谷渓を数時間バスにゆられて新居屋で下車、祖谷川の支流谷道川に沿って小川部落付近から登るコースと、祖谷の久保から璧峠に登るコースなどがあるが、これらは、ごく一部の人たちに登られているだけで、道はあまりよくない。


最後に一般向と思われるコースを、一つ挙げてみよう。

国鉄バスの山田大栃線を利用、大栃駅で影線に乗りえ、約一時間で終点影駅に着く。

影駅から左の林道を五十㍍ほど行くと左に急な登り道がある。

これに取り付き、ほんの二~三十分の短い登りであるが、夏でなくても汗が流れ、全くうんざりさせられる急坂。

このシンドイ坂を登れば最後の部落、和久保がある。多少の登り下りはあるが、大した苦労もなく約二時間で堂床に着く。

五万分の一地形図ではここから道が躄峠に出ているが、現在はこれを使用していないので入らぬこと。

堂床から二十分くらいで八丁小屋にでる。

ここから道が別れ、右の道を行けば三嶺。

左を登れば天狗塚である。

右に三嶺の雄姿を仰ぎながら森林地帯に入って行く。

やがて霊気のせまる西熊原始林を流れるカンカケ谷に出る。

この流れを数カ所渡ればもう国境尾根も間近で道もいよいよ急になり、倒木を抜けたり、乗り越したり、苦しい登行が続く。

いい加減にグロッキーになったころ傾斜も緩み、やがて大木限界を見送り、百花咲き乱れたオカメ岩の風景が展開する。

ここからクマザサと小草のスロープを北西へ約二~三分降りれば、水も薪も豊富にある絶好のキャンプ地に着く。

天狗塚へは約三十分で行くことができる。

なお東の三嶺へ約二時間。

雄大な西熊山のクマザサのスロープを、一歩一歩忠実に踏み越えて行けば、脚下に日本の三大秘境の一つといわれる祖谷の部落を望み、行く手にガスの去来する秀麗極まりない三嶺の雄姿を眺めるとき、この山の持つ深い味を知ることができる。

この縦走路で水場は西熊山の東側鞍部にあるが、少し降りなければならないので、用意して行くのが無難である。

ここから二、三の隆起を越して次第に高度を増して行くと、やがて三嶺の頂である。

頂から東へ五分くらいで三嶺の池、キャンプ・サイトに着く。

水は豊富だが、飲料用としては、あまり感心できない。

南側へ五十㍍ほど下りると清冷な水が得られる。

この山系はまだ登山道など完全ではないが二泊三日もあれば十分である。

帰りは往路を辿るか、躄峠から祖谷に下り、祖谷渓探訪もまた興味がある。 

(「四国山脈」より・昭和三十四年  五藤 孝志)



少しでも読みやすくと思い改行を追加しています

改行以外は何も手を加えていません




感想

知られていない?

天狗塚は、あまり知られていないようであるが、ピラミダルな山容は岳人の登行欲をそそるに十分である。


今から想像できませんね

人気のお山です



植物

メタカラコウ、ナンゴククガイソウ、ヤマトリカブト、イブキトラノオ、シモツケソウやベニドウダンなど、数え切れない草花が登山者に微笑みかけてくれる。


う~ん、、、植物とか全然知らないけど知ると楽しいかもね



登山コース

祖谷渓を数時間バスにゆられて新居屋で下車、祖谷川の支流谷道川に沿って小川部落付近から登るコースと、祖谷の久保から璧峠に登るコースなどがあるが、これらは、ごく一部の人たちに登られているだけで、道はあまりよくない。


小川部落付近からっていうのは、、、

赤線の箇所は地図上に破線はありませんが尾根で繋いだと思われる

谷道川に沿ってと言ってるからこれで間違いないかと

検索してみると今も歩いた方がいますね



久保から璧峠っていうのは、、、

東祖谷久保からイザリ峠(天狗峠)へ

としか考えられない。。。

んが

璧峠ってどこだ?

久保からって事はイザリ峠(天狗峠)だと思うんだけど

漢字が違う 躄=いざり 璧=ヘキ・たま

う~ん、単なる漢字の間違いかな???



亀尻峠

ここからの天狗塚が大好きなんだけど、、、

残念ながら亀尻峠は出てこなかった。。。


三好市「旧東祖谷山村」の峠と お堂と地蔵信仰 より

亀尻峠 12, 10m 

江戸期の紀行文である『祖谷山日記』に登場する 亀尻峠は,大師像2基と地蔵尊1基が残っている。

安政3年(1856)建立の大師像には,京上,小川, 西山,阿佐など9集落名が刻まれており,「阿佐左 馬之助」の名も見える。

「あごなし地蔵」と 刻まれた地蔵尊は,歯痛によく効くといわれて近年 まで参拝者があったという。

阿佐から峠に通じる旧 祖谷街道は,登山者が時折通るくらいで道はわかり にくい。


これを見ると亀尻峠も昔から道としてあったと思われるのに、、、

当時はより過酷なルートになるから登山で使うルートにはならなかったんだろうか

で、林業等の開発と共に登山道が出来た。。。ってのが答えかな?



高知からの天狗塚

最後に一般向と思われるコースを、一つ挙げてみよう。国鉄バスの山田大栃線を利用、大栃駅で影線に乗りえ、約一時間で終点影駅に着く。

大した苦労もなく約二時間で堂床に着く。


堂床まで約二時間って、今はめちゃめちゃ苦労だよ

堂床なんて光石まで車で行ってデイキャンする場所(笑)



堂床から天狗峠への道

このシンドイ坂を登れば最後の部落、和久保がある。多少の登り下りはあるが、大した苦労もなく約二時間で堂床に着く。

五万分の一地形図ではここから道が躄峠に出ているが、現在はこれを使用していないので入らぬこと。


堂床のちょっと先から天狗峠、網附森へ行く道があるけど

一時期、立入禁止になってたって事???

なにかあったのかな???



西熊山の水場

この縦走路で水場は西熊山の東側鞍部にあるが、少し降りなければならないので、用意して行くのが無難である。


これどこだ???

今もあるけど使い難いから知られてないのかな???

まぁ、ここの水場知らなくてもお亀に水場あるしね

でも、、、

情報として知ってはおきたい。。。

誰か教えてぇぇぇ!!



今は登山道が完全

この山系はまだ登山道など完全ではないが二泊三日もあれば十分である。


今は完璧です

日帰りで三嶺縦走、周回できます

有難い事です。。。



現在の天狗塚

亀尻峠からの天狗は最高ですよ!!


亀尻峠から天狗塚 | Trekking from Kochi

亀尻峠から天狗塚 | Trekking from Kochi

亀尻峠からの牛の背~天狗塚最高ですよ


亀尻峠までは未舗装なので車によってはいけなのですが、、、

歩きで周回する方もいますよね

それが、、、皆さん西山林道から登って亀尻へ下山して周回しているんですよね。。。

逆!! 亀尻峠から天狗を目指すと最高のシュチュエーションがまってます

ちなみに、、、

西山林道から天狗に登った事がありませんので比較はできません(笑)




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